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2009年05月18日
今、日本の農業が迎えている危機 農業人口についてのシミュレーション

現在、日本の農業人口は、約244万人と推定されます。これは、就業人口の
約3.7%に過ぎません。さらに、農業人口に占める65歳以上の人口の割合は、
約54%と推定されます。15歳から40歳までの人口は、わずか約8%です。
(国立社会保障・人口問題研究所資料より算出)

また、農業経営者の高齢化も進んでおり、
現在の農業経営者の平均年齢は62歳、
65歳以上の農業経営者が46%を占めています。
(農林水産省資料より)

農業産業が盛んな、弊社の所在する鹿児島県を例に取ると、
2000年、鹿児島の農業人口は88000人。鹿児島の人口が1750000人なので、
鹿児島の農業人口率は約5%。この中で、他業種と見合うだけの収入を得ているのは
3800人と云われています。これは鹿児島の農業人口の中の4.3%であり、
鹿児島の人口のわずか0.22%となります。
これでは、農業に就業したいという若者が減って当然なのかもしれません。

弊社では、これから日本の未来を支えるべき農業への警鐘を鳴らし、
農業振興に取り組んでおりますが、今回その一環として
このような農業人口のシミュレーションを行いました。
あくまでも、「このままの技術レベルで、このままの意識レベルで」の
推測ですが、危機感を持って、目を逸らさずに見るべき結果であると考えられます。

この現状を知った上で、農業に就業するもの自身が打開策を講じ、
日本の農業の未来を切り開く必要があると、弊社では考えています。
ご覧頂いた皆様に、この問題について少しでも考えて頂ければ幸いです。

20101116-simu01.jpg
2005年以降、日本の人口は減少すると推定されていますが、
農業人口の減少は、5年で15~20%と急激に進むと考えられますので、
食料の自給率は、減少の一途を辿ると考えられます。
農業の高齢化に併せ、新卒新規就業者の減少傾向も顕著であり、
歯止めをかける方法を、農業界全体で見出す必要があると考えられます。

20101116-simu02.jpg
農業人口の高齢化を加味して、「実質農業労働力値」という基準を設定しました。
これは、弊社独自の考え方になりますので、あくまで参考にご覧下さい。
これによると、現在の日本農業の実質労働力は、200万人前後ということになります。
日本国民1億2771万人の生活を支えるべき農業ですから、
農業従事者1人が65人を支える計算になります。
あまりにも大まかな計算ではありますが、危機感を感じる数字であることは確かです。
一方、現状の農業の経営状況では、実質の労働力は
30年で4分の1程度にまで減少すると考えられます。

しかし、実情を考えた場合、野菜や米の過剰は度々起こっている問題であります。
つまり、日本農業がより効率の良い経営を行うことによっても
この問題は大幅に改善できると考えられます。

20101116-simu03.jpg
これは、実質労働力値を使い、2000年の農業人口を維持する為に必要な人数を
引き算して出したものです。言い換えれば、
抜本的な改革が行われない場合に、今、新規に必要とされる人数ということになります。

ただ単純に農業人口を増やすのではなく、
農業に就業する人を増やしながら、効率とバランスの良い経営を行う必要があります。

グラフの傾斜が緩やかになっていくのは、農業人口自体が少なくなりすぎる、
つまりゼロに近付くために変化量が変わらなくなるからです。
2000年から2005年までで既に、農業人口は43万人以上減少している訳ですが、
これは5年間で15%の減少という、深刻な数字です。

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